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大分市住宅地の地価動向/⑤明野・下郡・滝尾地区編

2023年8月12日

1. 地域の特徴

今回は、小学校区でいうと明野西・明野東・明野北・下郡・滝尾・森岡校区が対象になります。

この地域は、大分市中心市街地に近く、各種店舗や学校等の生活に必要な諸施設が整備され利便性が優れるエリアです。また、ほとんどの地区で街区は整然と整備されていますが、区画整理が施行されていない下郡地区の一部や滝尾地区には道路幅員が狭く街区が雑然とした箇所も残ります。

大分市の住民基本台帳によると、この地域は2018年1月から2023年1月までの5年間で、人口が2.1%の減少、世帯数が3.3%の増加となっています。一方、この時期における大分市全体の人口は0.7%の減少、世帯数は4.4%の増加となっています。

2.地価動向

国土交通省発表の地価公示によると、この地域の地価は、この5年間で22.1%(年平均4.4%)上昇しており、これは大分市内全体のこの期間における上昇率11.3%(年平均2.3%)の約2倍の上昇率となります。人口・世帯数ともに大分市平均変動率を下回る中、地価上昇率が大分市平均を大きく上回る理由として、①下郡・滝尾地区は宗麟大橋の完成により、大分駅や中心市街地からの距離が短縮され利便性が向上したこと、②明野地区は日本製鉄の社宅跡地に品等の高い分譲地が開発され、それが明野地区全体の地価底上げに繋がったことがあげられます。なお、この地区で最も地価が高いのは下郡土地区画整理地区内で坪当たり30~40万円程度、次は明野地区で坪当たり25万円~35万円程度です。これは大分市の住宅地の中で、中心市街地、西大分地区に次ぐ地価水準です。

(こちらとほぼ同様の内容はOITA CITY PRESS 2023年8月号に掲載されています)

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