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空き家に関する3,000万円の特別控除が見直されました

2024年3月12日

亡くなった方が居住していた空き家とその敷地を、相続又は遺贈によって取得した者が、その土地と建物を売却した場合、一定の要件を満たせば、譲渡益(売買価格から売買に要した費用を控除した額で、費用には土地の取得費も含まれます)から3,000万円の特別控除を受けることができます。この適用要件が本年1月1日以降の取引について見直されました。昨年までの主な要件は、次のとおりです。

①昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された建物であること(旧耐震基準の建物であること)

②亡くなった人が1人で居住していた自宅であること(店舗・別荘等は不可)

③相続開始の日から3年目の12月末までに譲渡すること

④売却金額が土地建物合計で1億円以下であること(共有で譲渡する場合は総額で1億円以下)

⑤建物付で譲渡する場合は、売却時迄に売主が家屋を耐震基準に適合させること

⑥更地で売却する場合は、売却時迄に売主側で建物取壊しを行うこと

⑦相続発生後、ずっと空き家であること(人に貸したりしていないこと)

今回見直されたのは⑤と⑥要件です。これまでは、土地と建物を売却する場合、売主側で建物を耐震基準に適合させるか、建物を取壊して更地にしなければなりませんでした。しかし、今回の見直しにより、買主側で建物の耐震化や取壊しを行っても特例が利用できるようになりました(但し、買主側はこれらの措置を売買の翌年2月15日までに行う必要があります)。これまでは売主側の経済的負担が重く、特例の利用者はなかなか増えませんでしたが、今回の見直しにより、特例の使い勝手は大幅に改善したのではないかと思います。

(こちらとほぼ同様の内容はOITA CITY PRESS 2024年3月号に掲載されています)

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