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不動産投資について考える②/戸建住宅編

2021年9月14日

1.投資対象としての戸建住宅

戸建住宅を投資対象と考えることは一般的に少ないと思います。戸建住宅は、所有者自らが居住するために建てられる場合がほとんどだからです。しかしながら、投資額に対して、一定以上の利回り(改装費を含む不動産の価格に対し、粗利で7%~8%以上)が期待できる場合は、戸建住宅も投資対象となり得ます。投資物件としての戸建住宅のメリットは、①代替物件が少ないため、賃貸期間が長くなる傾向にあること、②自ら居住する目的で購入することが多い戸建住宅は、空家となっても転売が容易なこと、③管理費・修繕積立金・駐車場代等の負担がないため、同じ家賃ならマンションよりも2万円程度は手取が多いことがあげられます。

2.投資に適した戸建住宅

大分市内における戸建住宅の家賃の上限は月額12万円程度と考えられます。したがって、利回りを考慮すると、改装費を含み総額2,000万円程度が投資額の上限と考えるべきでしょう。戸建住宅では、土地の広さは取引価格に直結しますが、家賃にはそれほど影響しません。また、賃貸に際し建物の改装が必要となる場合がほとんどですが、最もお金がかかるのは台所・浴室等の水回りです。以上の点を考慮すると、大分市内における投資に適した戸建住宅は、①投資総額2,000万円以内で粗利回り7~8%以上が確保できること、②必要以上に土地が広くないこと(30坪から40坪で2台分の駐車場があれば十分です)、③浴室・台所等の水回りの改装費があまりかからないことです。

(こちらとほぼ同様の内容はOITA CITY PRESS 2021年9月号に掲載されています)

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