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大分駅周辺開発について(その2)

2013年9月28日

今日は、大分駅周辺総合整備事業の「大分駅付近連続立体交差事業」「庄の原佐野線等関連街路事業」「大分駅南土地区画整理事業」のそれぞれについて説明します。

「大分駅付近連続立体交差事業」はJR線を高架化することにより、線路を挟んで分断されている市街地南北の一体的な発展と踏切の遮断による交通渋滞の解消を目的とした事業です。平成8年度から事業が行われ、総事業費は約600億円といわれています。大分駅にはJR九州の日豊本線(高架区間3.65km)、久大本線(高架区間1.92km)、豊肥本線(大分川左岸から大分駅までの日豊本線と平行運行部分)の3線が乗り入れており、平成20年8月24日に久大本線が高架開業しました。平成24年3月17日にはJR日豊本線・豊肥本線が高架開業し、大分駅が全面高架化されました。

「庄の原佐野線等関連街路事業」は大分駅の南方約500mの位置を東西に通る幹線道路を整備する事業で、平成20年9月に国道210号椎迫入口交差点から国道10号までの約2.2km区間が開通し、4車線供用となり、これにより国道10号から高速道路の大分インターチェンジまでが直接接続しました。今後は、元町・下郡工区の整備に着手し、大分川に新たに架橋を行い大分川右岸の下郡地区と直接結ばれる見込みです。

「大分駅南土地区画整理事業」は鉄道の高架化に伴うJR操車場跡地を活用することによる駅前広場やシンボルロード(中央に芝生を備える幅約100mの道路)等の公共施設の整備を行い大分市の中心市街地にふさわしい地区を創出することを目的としています。事業期間は平成8年度~平成26年度(予定)、施行面積は約49.6ヘクタール、総事業費は690億円といわれています。

これらの事業はそろそろ佳境にさしかかっており、あと1・2年でほぼ完了予定です。大分駅の南側には近年マンションや事務所、専門学校等の建設が相次ぎ、かつての駅裏の暗いイメージは全く無くなりました。また、この地域の地価は大分県内で唯一上昇しています。今後「庄の原佐野線」が下郡地区まで伸びれば、交通量も一気に増えることが予測され、益々の発展が期待されます。

これらの事業を土台に今年の4月から大分駅ビルの建設が始まりました。駅ビルの開業は今まで郊外に流れていた客足を中心部に取り戻す起爆剤となり、大分市の商圏は大きく様変わりすることでしょう。

次回はこの駅ビルに関してです。

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